10/18・19にJR吹田駅周辺で行われた【吹田オータムフェスタ】でのイベント『神崎川クルーズ』を体験してきました~
秋晴れの10/18・19に、吹田駅周辺で行われた「すいたオータムフェスタ」。
(詳しくはこちら→【JR吹田駅~神埼川にかけて【すいたオータムフェスタ】が10月18日(土)19日(日)開催されます!】の記事をご覧ください)
吹田駅の前の特設ステージでは異国情緒漂う演目が披露されていました。
その横の「アジアングルメストリート」からは、い~い匂いがしてきます。
タイ料理、中華料理、韓国料理、トルコ料理など珍しいメニューがたくさんありました。
その、フェスタの目玉企画『神崎川クルーズ』を体験してきました。吹田大橋の下に船着場があります。
この、『神崎川クルーズ』はこのオータムフェスタの時にしか運行されないとっても<レア>な体験なんです!
まだ橋を架ける事が出来なかった昔、神崎川を渡す「渡し船」が存在していました。
上高浜橋の脇には吹田の渡し跡には歴史がわかる案内板がありました。
<吹田の渡>は、この辺りから対岸の上新庄町あたりにかけて渡ったと考えられています。古代から交通の要所で、この辺りは港町として栄えたようです。当時の堤の幅は230間(約420メートル)あり、そこを渡し船で行き来していたようです。今からでは想像もできない川幅があったんですね・・・。橋をかけるのも容易でなかったと想像できます。
明治8年にやっと「高浜橋」が架けられて、<吹田の渡>は廃止されたそうです。
そんな、昔の風情を現代に・・・、ということで「吹田の渡~神崎川クルージング~」いよいよ乗船です。
現代の渡し船は「ポンポン船」です。定員は40人、乗船料400円、吹田まち案内人の解説を聞きながらの約30分間のクルージング。周遊コースは吹田大橋から新大吹橋付近まで。
ちなみに、この神崎川にはこのような船着き場がいくつか点在しています。これは普段使うことはないのですが、災害時に道路が寸断された時などに船で物資を運ぶ為の船着き場だそうです。なるほど~。大事な場所なんですね!
続々と人が集まってきて、ほぼ満員になりました。定刻通り出航です。すいたんもお見送りに来てくれていました!
まずは神崎川を高浜橋手前までさかのぼります。まち案内人さんが、吹田の渡の歴史から、両岸にある企業の説明まで幅広く語ってくれます。この界隈には、有名企業の本社・工場が点在しています。まずは、ラッパのマークの正露丸で有名な「大幸薬品」が。本社工場内の施設を一部取り壊していて、もしかしたらすべての本社機能を大阪市内へ移転するのでは??と噂されているとか・・・案内人さんは、裏情報にも強いようです。
もちろん、吹田の渡の歴史も詳しく説明してくれます。古代奈良時代には、この辺りの景観が素晴らしく貴族がよく訪れる人気のリゾート地だったそうです。
高浜橋手前でユーターンして今度は川を下ります。
船から眺める、高浜橋。この角度、なかなか見えるものではありませんよ~。
川岸に厚焼き玉子で有名な「せんにち」の工場が見えてきます。橋を渡ったところにあるので、あれ?大阪市では??と、勘違いされる方もいると思いますが、ここは吹田市なんですね。東御旅町・西御旅町です。基本は川の中心が市境ですが、阪急千里線の鉄橋から高浜橋付近までの間は、昔の川幅、堤の名残で川を渡ったところも吹田市になっているそうです。「吹田の渡」の案内板にもあったようにその昔、川幅は400m以上あったそうですからね。
下っていくと、まず阪急千里線の鉄橋が現れます。この鉄橋、明治9年旧国鉄が作った橋だそうです。阪急が譲り受けて今に至ります。
橋桁の土台は作られた明治時代のままを使っています。茶色いレンガが、その歴史を語っています。
現在阪急は高架工事が進められていて、この橋はいずれ使わなくなるそうです。そんな歴史も知らずに、電車に乗ってあっさり通過していました・・・。明治の建設物なんですねー。取り壊すにはもったいない気がします。どうなるのでしょうかー?
阪急の鉄橋を越えると、人専用の緑風橋が見えてきます。この界隈に住む方たちの切望に答えて、平成2年に作られたそうです。
その次に見えてきたのは、建設中の橋桁。
これは、JRの新しい路線「おおさか東線」の橋桁なんです。大阪八尾市<久宝寺>から新大阪を結ぶ新路線です。
(*大阪外環鉄道株式会社HPより画像)
この「おおさか東線」ちょっとだけ吹田市を通過します。吹田駅の南方向に「西吹田駅(仮)」がすでに建設されているそうです。建設中の橋桁の土台をこんなにも間近に見る事もはじめての経験でした!感動モノです♪
そのあたりで、再度ユーターン、船着き場へ戻ります。
船着き場近くに「マロニー大阪工場」があります。これからの鍋の季節の定番「マロにーちゃん♪」。吹田を代表する企業ですね。
この、「マロニー」の名前の由来、知ってますか??
「まろやかに煮える」=「マロニー」
だそうです(まち案内人さん談)。マジですか(笑)
ちょっと調べてみたら、本当でした。でも、もっと深い意味もか隠されているとか・・・
終戦後シベリアでの抑留生活を余儀無くされたマロニーの創業者の吉村義宗さんの体験から名付けられたそうです。
マロニー株式会社HPよりますと・・・
「まろやかに煮えるから、マロニー」というシンプルな連想だったのですが、吉村はその響きから遠くシベリアの工場で一緒に働いていた一人のロシア娘を思い起こしたのです。愛称マロン。愛くるしい笑顔が印象的で、誰にも別け隔てのない明るい性格の持ち主で、暗くてつらいシベリア生活のなかでも、彼女のまわりだけはいつも明るい光が満ちあふれていました…。「まろやかさ」と、このシベリア少女のイメージを重ね合わせて、吉村はこの画期的なはるさめを「マロニー」と呼ぶことに決めたのでした。
深いですね・・・涙が出そうになりました。
マロニーの説明を聞き終わったと同時に、船着き場に到着。ジャスト30分。なんと、内容の濃い30分。いくつもの、新しい発見がありました。
吹田市民レベルがかなりアップしました♪
多分、来年も「オータムフェスタ」期間中に運行されると思います。ぜひとも、体験してみてください。吹田の見方が変わりますよ~
(オータムフェスタの情報は吹田市HP及び市報に掲載されます。吹田市HPにすいたオータムフェスタ2014の様子も掲載されています。)
神崎川クルーズ周辺地図はこちら↓
[map]大阪府吹田市内本町3丁目37−10[/map]
(あやさく)